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今年の終わりに

2011年12月31日

 へこりと at 06:57  | Comments(6)
師走 十一

師走さいごの一週間、ひまをみて仕事場と部屋の掃除をする。
日ごろ見て見ぬふりをしているところも拭けば、
空気もさっぱりひきしまる。
訪ねてきてくれた方々と、
よい年をお迎えくださいとあいさつを交わし、
卯の年も仕舞いにになってゆく。
気持ちの納まりがわるく、腰のすわらぬ日々過ごしてきたと振りかえる。
来る年の往きかたを思う区切りの出来事もあり、
たいらな構えでしゅくしゅくと酒を愛でるよう
ひとりの時間を大事に、我が身粗末にせぬように在りたい。
折につけ、縁ある方々に気持ちを向けていただいて
支えてもらったことがありがたく、
この年に知り合えた方々もいて
来年も良きつながりつづけていけるよう
無理かけず奢らず、程のよい気持ちさばきができるよう願う。
一年間、お世話になりました。
花の春を穏やかに迎えられますよう。
辰の年を無事に過ごして往けますよう。
旨き酒、酌み交わしませう。




  


縁あってこそ

2011年12月28日

 へこりと at 17:57  | Comments(2)
師走 十

クリスマスの日、飲み会をした。
顔馴染みがぽちらぽちらと集まって、にぎやかな宴になる。
男七人、そのうち六人が結婚をしくじっていてかなしい。
六人の離婚歴を合わせれば、全部で九回。
人数よりも回数が多いのは、
ダブルのしくじりをした人が三人いて、ますますかなしい。
結婚していたころの思い出話をつまみに酌み交わせば、
テーブルの上につぎつぎと徳利がならぶ。
ふと我にかえり、なんでせっかくのクリスマスの夜に
こんなさみしい面子で集まっているのかと気がついて、
男やもめのわびしさにしょぼんとなる。
仕事仲間の友だちがいる。
この人も二十歳代のときに結婚をしくじっていた。
それからずっとひとり身でいたものの、
厄年の歳に女性がらみの大きな厄に巻き込まれ、
今思い出しても、あれはほんとに気の毒だった。
その友だちが、このたび結婚をしたという。
お相手はずいぶん年下の方で、
以前から付き合っていたのは知ってたものの、
前触れなしの報告におどろいた。
入籍したのは、十一月二十三日。
えびす講の花火の日というのもなかなか粋で好い。
気持ちの浮き沈みに、見失ったり見つけたり。
切れる縁があればつながる縁もあり、先行き見えない縁もある。
今年も我が身や身近な方々に、
人の絡みの成り行きを見ることとなった。
年明け最初の仕事は、結婚祝いを買いに行くこと。
正月酒に酔って忘れないようにしたい。

  


元気そうでなにより

2011年12月25日

 へこりと at 17:10  | Comments(0)
師走 九

久しぶりの友だちが訪ねてきてくれた。
元気そうな姿を見て安心をする。
春の初め、大きな病気になったのだった。
手術ができず、ずっと薬で治療をしていた。
副作用で抜けた髪の毛も黒々のびていた。
だいぶ体調が良くなったという。
薬の投与も控えめになり、病院での診察も
月に一回ほどになったという。
このごろは晩酌もするようになったといい、
思いのほか早い回復がうれしい。
それにしても効くだけあって、薬代の高いのにはおどろいたという。
聞いたらたしかにぶったまげるような金額で、
補助の申請を出してずいぶん減ったものの、
それでも決して安いといえる額ではない。
病気になるということは、経済的にも精神的にも
つくづくしんどいこととわかる。
今年はほんとに我慢の年だったという。
病気になったと話したときの、元気のなかった顔を思い出し、
ほんとにとうなずいた。
顔を会わせぬこと久しくても、みんな変わらずにいると思い込んでいる。
会って話を伺えば、知らぬ間に波風のりこえていたと知り、
寡黙なつよさに頭が下がる。
心配をかけてすまなかったと、帰り際一升瓶を渡された。
信州新町まで出かけたからと、尾澤さんの十九を買ってきてくれた。
体力のつくご馳走をおごらなければいけないのは
こちらの方なのにと恐縮する。
年が明けたら旨いものでも食べに行こうと約束した。

  


ストレスかかえず

2011年12月23日

 へこりと at 08:59  | Comments(2)
師走 八

日曜日、馴染みの飲み屋へ行くと、一緒になるご夫婦がいる。
いつもカウンターで二人で飲んでいて、
隅に腰をおろせば、すでにご機嫌な気分の旦那さんが
話しかけてくる。
仙台に娘が住んでいるという話になった。
震災のときは大丈夫だったのですかと尋ねれば、
あのときはすぐに娘のもとへ駆けつけたという。
道々ずいぶん手間取ったものの、
無事に会え、長野へ連れて来ることが出来て、
うれしかったとうれしそうに話す。
もうひとり娘がいて、ふたりとも大学に通っているから
お金がかかって大変だという。
それでも今年は、欲しくて欲しくてたまらなかった
外国製の大きなバイクを買ったという。
いつ会ってもとろんと酔った顔つきで、
とても大きなバイクが似合うようには見えないから、
意外な趣味とおどろいた。
実家の近所に、昔から親しいおじさんがいて、
この人もバイクが好きな人だった。
若いときから大きいのや小さいのをいくつも乗り回し、
今はおとなしく90㏄のスクーターに乗っている。
大きな病気になったという。
体に無理がかかるから、仕事はやめたほうがいいと医者に言われ、
毎日治療に専念している。
手術ができない箇所の病気だから、薬を飲んで治している。
最新の薬のおかげで生きながらえているものの
毎月の薬代がばかにならないという。
仕事をやめてから、今日は白馬まで、今日は黒姫まで、
あいかわらずあちこちスクーターで走り回っているから
大きな病気を抱えているようには見えない。
月に一度、検査のために松本の大学病院へ行くときも
スクーターを飛ばしていく。
先月はついでに諏訪湖まで足を伸ばしてきたといい、
さすがにこの時期の諏訪は寒いねえと楽しそうに話してくれた。
おまけに更におどろいたのは、
先日、息子さんのお嫁さんの実家のある大阪まで飛ばしてきたという。
大阪は遠いねえ、さすがに疲れたよとにこにこしながら話すから、
仕事より体力使っているではないかと、あきれて感心した。
大型バイクの旦那さんも、スクーターのおじさんも、
はたで見ていればいろいろ大変だと思うのに、
本人があまり大変と感じていないでいるのが好い。
日々の暮らしにストレスを感じない気の軽さも
大事なことと見習いたくなる。
そんな年寄りになりそうな友だちが何人かいると思い出す。
柄沢君、白のスーパーカブは買いましたか。  


蕎麦屋さまさま

2011年12月21日

 へこりと at 07:08  | Comments(7)
師走 七

蕎麦なら毎日食べていても飽きない。
馴染みの店がいくつかあって、それぞれに居心地が好い。
お昼のかき入れどき、昼酒でずるずる長居をしてしまうのは
もうしわけのないことだった。
蕎麦の味もさることながら、燗酒の付け具合とか、
店の雰囲気とか、働いている方のうごきぶりや
客あしらいの好さとか、いろいろひっくるめての
居心地の好さとわかる。
久しぶりにかどの大丸さんへ足を運んだ。
若旦那のよういちろうさんは、このごろ風邪をひいたという。
熱はないけど咳が止まらなくてと、ときどき咳き込んでいる。
お相撲さんのような、大きな体で頑丈そうなのに、
九月から休みなしで働いていたから、
疲れがたまってしまったのかもしれない。
店に入り、道路に面した打ち場のうしろの席に座ると、
目の前に、着物姿の女性二人、大きな日本画がある。
美人二人を眺めながら、キリンのラガーを一本に、
西之門の吟醸を酌んでいる。
ずいぶんの老舗だから、名のある大家の作品なのかもしれない。
作者を尋ねようと思うのに、いつも酔って忘れている。
店では若旦那のお姉さんが、
スタッフの女性とはきはき動きまわっている。
お姉さんは、弟とちがって華奢な体つきで、
すずやかな日本画のような顔つきをしている。
ときどきお姉さんを眺めながら酌むのも、また好しとなる。
見渡せばこの時期、あたたかい蕎麦を頼むお客が多い。
迷った末、いつものようにもり一枚お願いした。
十二月は、蕎麦屋さんも比較的ひまになるという。
年が明ければ目の回るいそがしさが待っているから
今のうちに体の調子をととのえてもらえればと思う。
仕事場に蕎麦の絵柄の手ぬぐいを飾った。
毎日眺めているとあたたかい蕎麦が食べたくなってくる。

  


外飲み家飲み

2011年12月19日

 へこりと at 17:53  | Comments(2)
師走 六

薬屋の若旦那と久しぶりの一献をした。
若旦那の馴染みの長七は、
御主人夫婦がふたりで切り盛りをしている。
エビスで乾杯をして、お通しのぶり大根をほおばれば、
肉厚のぶりに、出汁がしっかり染みていて旨い。
青葉のお浸し、刺身の盛り合わせとつづき、
若旦那は芋焼酎のお湯割りを、こちらは日本酒に手をのばす。
冷蔵庫には越後の銘柄が並び、
男山、笹祝、鶴齢と杯をかさねた。
ときどきこうして旨き酒と肴のひとときすごせば
明日もがんばりましょうという気になる。
歳を重ねていくあいだに、いくつかそんな店と知り合えたのも
ありがたいことだった。
気持ちを持て余せば、足を運び深酔いすることもあった。
年が変わったら、訪れる日少なくしても、
ていねいな酔いのひとときすごすようこころがけたい。
家で晩酌をするときは手をかけることをしない。
ビールが前菜で、日本酒が主食のヨッパの身は、
寒い日がつづけば、毎日湯豆腐だけでかまわない。
素食のさっぱり加減こそ、家飲みのぜいたくと
面倒くさがりのいいわけに決めている。
ありがたいのは、ときどき頂き物をすることで、
今朝もとなりの湯本さんに、かれいの竜田揚げを頂いた。
神社の裏の岩崎さんは、自家製のミートソースを持ってきてくれる。
パスタを茹でて食べてねと言われるのに、
そのまま豆腐にのせてつまみにしている。
蕎麦屋の元屋の店長が、おでんを作ったからと持ってきてくれた。
箸休めのたくあんもくれたから、
よく気をまわしてくれることと感謝した。
今夜はおでんで開運の燗酒を酌むこととなる。
無濾過の純米、熱めの燗具合がなかなかによろしい。

  


薪ストーブのぬくもりに

2011年12月14日

 へこりと at 17:15  | Comments(2)
師走 五

向かいのお宅が家の改築工事をしていた。
寒い中、連日職人さんたちがやってきて
とんかん仕事に精をだしていた。
奥さん曰く、部屋に薪ストーブを入れたという。
薪はあたたかい。
以前、薪ストーブのある知り合いの家を訪ねたときに
家中が、やわらかいあたたかさに包まれていたと
思い出す。
ストーブの上で調理も出来るから
ことこと煮物をするにも具合がいい。
壁から突き出た真新しい煙突が、
冬の陽射しに輝いていた。
休日の昼下がり、温泉にゆっくり浸かった帰り道、
馴染みの飲み処に立ち寄った。
この店も、このごろ薪ストーブを誂えたのだった。
ドラム缶をくりぬいた単純なもので、
燻したあたたかさの中、風呂上りのビールが旨い。
店の奥さんは、先日酔ってころんだと、
腫れたほっぺたを見せてくれる。
私もころびましたとメールしようかと思ったといい、
同じことをする輩が身近にいるとなぐさめられた。
ストーブの隣に席を移し、
久しぶりの、越後の良寛の燗酒をいただく。
古いやかんに徳利をつっこんで、ストーブの上で温める。
ストーブのぬくもりと燗酒の旨みに、
身も心もよくよくくつろいで、
寒い冬のぜいたくと過ごす。
窓から外をながめれば、
ひなびた町の、静かにかわいた空が見えた。
この冬はまだ雪がすくない。

  


信州のワインを

2011年12月11日

 へこりと at 15:36  | Comments(0)
師走 四

晩酌といえば、日本酒でひととき過ごすこと多い。
それでもなにかの折りにときどきワインを飲んでいる。
料理雑誌のダンチュウに、日本のワインを百本紹介する
特集が載っていた。
眺めれば、長野の銘柄もいくつか載っていた。
北から南まで、信州にもワインを造っているところが
たくさんある。
個人で営んでいる小さなところもあれば
昔から名の知れ渡っている大きな会社もある。
長野市にも、サッポロビールの管理する葡萄畑があり、
となりの須坂や高山村界隈は、
昔から葡萄の栽培が盛んなところだった。
小さなワイナリーもいくつかあり、
このごろまたひとつ出来たと聞いて、
酒飲みの身は、なんだか喜ばしい。
日本酒同様ワインもまた、地元のものを愛飲していきたい。
朝から小雨まじりの日、久しぶりの人が訪ねてきてくれた。
南の町に住んでいる人で、
長野まで来たからと顔を出してくれたのだった。
一年のうち、顔を会わすことわずかなれど、
程よい距離の縁をつづけさせていただいている。
思いがけず元気な姿に会えたのはなによりのことだった。
土産に頂いた城戸さんの白は、きめの細かい甘みが心地好い。
今度はこちらから北信地方のワインを送ってさしあげたい。

  


日本の愛車

2011年12月09日

 へこりと at 16:06  | Comments(0)
師走 三

車のない生活をしている。
遠出の散歩をするときは、
もっぱら原付バイクばかりに乗って出かけている。
スピードを出して飛ばす柄ではない。
のんびりとことこ走る身に、このくらいの小さいバイクが性に合う。
もう一台、中型のバイクも持っていた。
大きさと重たさに、
動かすのをおっくうがって今年は二回しか乗らなかった。
観光シーズンになると、大型バイクに乗ったおじさんたちの集団が
善光寺界隈にもやってくる。
ものぐさな身は、よくもまああんな重たいものを操れると、
眺めては感心していた。
おわん型のヘルメットをかぶっっては、
原付ばかりにまたがっていた。
それでも山の景色を眺めに行くときに、
えんえんつづく坂道を原付バイクで上るのは
負担がかかりすぎてかわいそうなこととなる。
乗らない中型バイクを、小ぶりですこしパワーのある
スーパーカブの110㏄に買い換えたのだった。
ベージュの車体で、マフラーとミラーを換えた。
馴染みのバイク屋さんが、中型バイクをずいぶん良い値段で
下取りしてくれたから、出費も少なくありがたかった。
生産されて五十年、町なかで目に馴染んだスタイルは、
新車なのにほっとするなつかしさがある。
かなしいことに、カブも生産中止になるという。
長い間国内で造られてきたものの、
これからはコストのかからない外国で造られる製品に
取って代わられると聞いて、
日本を代表する名車なのにとかなしくなった。
預かり物の原付バイクはベンリィSで、
これもすっかり生産中止になっている。
赤いフレームに銀色タンクのデザインは、
見ていて飽きない持ちの好さがある。
ホンダの二台、末々長く愛用したい。



  


休みの日に

2011年12月07日

 へこりと at 08:29  | Comments(4)
師走 二

朝風呂に出かけた。
冷えこんだ朝、今日は一日気温が上がらないという。
ゆっくり歩いて二十五分。
散歩にほど良い距離に温泉があるのはありがたい。
ぬるめのお湯に体を浸せば、
思わず、ああ、しあわせと声に出て、
ほんとに隠居じいさんのようだと、我ながら思う。
ゆっくり体を温めて帰り道を行けば、
長野商業のグラウンドで、先生がひとりもくもくと白線を引いている。
自転車に乗った男子生徒が追い抜きざま、
おはようございますと声をかけてくれた。
休日の朝ごはんは近所の喫茶店で食べている。
ご飯に味噌汁漬け物に、野菜の小鉢と煮物の小鉢と焼き魚で
五百円也。
珈琲をたのむと百円増しになる。
朝ごはんを済ませて、洗濯物を干して、
厚着をしてバイクに乗って、東和田の平安堂まで出かけた。
のんびり走っていても風の冷たさが顔に刺さり、涙が出てくる。
めがねをかけてくればよかったと後悔した。
平安堂で、稲葉稔さんの時代小説を二冊と
表紙の絵に惹かれて、芥川龍之介さんの
くもの糸 杜子春を買った。
くもの糸は小学校、杜子春は中学校の教科書に載っていた気がして
なつかしい。
帰り道の途中に、年配のご夫婦が営んでいる豆腐屋がある。
今夜は、厚揚げに大根おろしをたっぷり添えて、御湖鶴の燗酒をゆるりと。
はやばや晩酌の算段をして、立ち寄った。
いちど家に戻ってから、善光寺の西側、
桜枝町にある峰福堂さんまで出向く。。
老舗の和菓子屋さんで、弥生御前という菓子が
以前人さまから頂いてからの気に入りで、
遠くの知り合いに送ろうと買い求めた。
くるみと砂糖の素朴な味は、抹茶にも珈琲にも合う。
午前中ですっかり予定の用事を済ませたら、
気分もはればれ、昼は元屋で七笑の燗酒と、足を運んだ。
杜子春の表紙のイラストは、南伸坊さんの作品だった。
春の日暮れ、唐の都洛陽の西の門の下に
ぼんやり空をあおいでいる若者あり。
力の抜けたたずまいが好い。
こんな感じで往きたいものだなあ。




  


この先の歩きかたを

2011年12月04日

 へこりと at 16:45  | Comments(12)
師走 一

酔ってころんだ。
顔に傷をつけてしまい、会う人みんなに
どうしたのですかと聞かれるはめになる。
そのたびに、酔っ払ってころんじゃいましてと答えれば、
そろいもそろって、
ああ、やっぱりという顔で笑ってうなづかれるから
なさけない。
酒飲みの父はこの歳のころ、酔ってころんでをくりかえし
立てつづけにけがをしていた。
親子はよくよくわるいところばかり似るものだから
気をつけなくてはいけない。
浮ついて過ごした一年のつけをもらったとずいぶんへこんだ。
パソコンの調子がわるくて日記を更新せずにいたら
気にかけて連絡をくれた友だちがいた。
ささやかな日ごろの縁がありがたい。
パソコンを開くと、ついだらだらとひまつぶしをしてしまう。
しばらく離れていたら、散漫な時間を過ごすことなく
静かな気持ちになって好い。
年が明ければ、ひとつ区切りの歳の年になる。
日々こうして静かな気持ちで過ごせるよう、
引いた構えで隠居のように暮らしたい。
生業をこつこつこなし、
親しい人との縁を、ほどよい距離でつづけてゆく。
迎える朝に手を合わせ、身近な景色の流れを眺め、
会えない人の無事を願う。
冷えこんだ朝、善光寺の鐘の音に、布団から這い出した。
ぶらり歩いて眺めれば、遠く菅平の空が冬の色を成していた。
風通しよく飄々と。
師走の月からこころがけたい。