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すだちを頂いて

2014年09月28日

 へこりと at 13:44  | Comments(0)
長月 六

秋の観光シーズンをむかえ、
善光寺に老若男女の姿が多い。
それでも、通り一本隔てたわきの路地は、
喧噪もなく、秋晴れの空を眺めながら、
ときおりひびく、虫の声に、耳をかたむけている。
昼下がり、おとどけもので~すと、
ひさしぶりのかたが訪ねてきた。
遠くの町に暮らす幼なじみで、
自宅の庭で採れたすだちを、
袋いっぱい持ってきてくれたのだった。
母親同士が友だちで、家も近所だったから、
小学生のとき、ときどきいっしょに遊んでいた。
ひとつ年上のお姉さんで、
何をして、何を話したか、今ではすっかり定かではない。
いつのまにか疎遠になって、
長いあいだ、音信不通のままだった。
それが、思いがけなく、
フェイス・ブックで見つけていただいて、
連絡をいただいたのだった。
子供の頃の様子を思いだせば、
ぽっちゃりとした女の子の覚えがあった。
ところが、フェイス・ブックで今の姿を拝見したら、
細く美しくなっていて、ぶったまげてしまった。
会わないあいだの年月の長さを、
しみじみ、感じてしまったのだった。
長らくの縁が切れることもあれば、
切れたと思っていた縁が、ふたたびつながることもある。
人の絡みは、とかく予想のできないこととおもしろい。
そんな、人との絡みを繰り返して、
今日に至っているのだった。
すだちはどれも大ぶりで、
じっくり焼いた秋刀魚に絞って食べれば、
口いっぱいに爽やかな酸味がひろがって、
辛口の日本酒に好く合う。
白身の刺身に、麦焼酎のロックに、
もし、手に入るなら、焼いた松茸にも絞って、
秋の味を楽しみたい。
夕方の新幹線で戻るといい、
いそがしい合間の気遣いに感謝した。
今度帰省した折は、
ゆっくりお会いできますよう、願うのだった。




  


十九の会で

2014年09月23日

 へこりと at 10:28  | Comments(0)
長月 五

残暑もなく、あっさりと秋になった。
朝夕の冷え込みも増して、
城山公園の桜の葉っぱも色づいてきた。
秋の夜長の一献が、楽しみなときなのだった。
近所のこまつやさんへ出かけた。
パスタとワインの店にて、この日は日本酒の会が行われた。
信州新町の、尾澤酒造さんの十九という銘柄が、
こまつやさんの品書きに載っている。
幾種類、飲みましょうという催しだった。
尾澤さんは、蔵人四人のちいさなお蔵さんで、
お嫁さんが杜氏を務めている。
純米大吟醸で乾杯をして、女性杜氏の話を伺いながら、
前菜とパスタをつまみながら味を利く。
自社培養の秘密の酵母を使った味に、
三年熟成した味、リンゴのような酸味の味と楽しんで、
肉をかじりながら、秋の酒を酌んだ。
貼られたエチケットが印象的で、春の桜、夏の入道雲、
おしゃれで目を引くデザインは、
日本酒に馴染みのうすいかたにも、
興味を持っていただける。
秋の酒二種類には、
それぞれイチョウともみじがあしらわれていた。
造りには、米を無駄にしないのと、
世話になっている農家さんのために、
規格にはずれた米も使っているという。
磨かれた粒を見せてもらったら、
言われなければわからないほどきれいで、
実際、好い味わいの酒になっているのだった。
幸い、今年は米の出来が好いという。
秋深まれば、お蔵さんのかたがたにも
今季の造りのときが近づく。
つくづく御苦労なことと、あらためて思うのだった。


  


友だち夫婦と

2014年09月16日

 へこりと at 11:57  | Comments(0)
長月 四

喜世栄さんで饅頭を買い、モンマートとみやさんで、
水尾のひやおろしとコノスルの赤を買って出かけた。
友だち夫婦に、
昼からさんまで一杯のお誘いを受けたのだった。
知り合ってから四十三年。
いちばん古い友だちは、結婚して家庭を持ってから、
男やもめの身を案じて、ときどき声をかけてくれる。
高台の住宅街をぶらぶらと行けば、
県立短大の赤い屋根がむこうに見える。友だち宅に着いたら、
庭で、七輪に向き合っているところだった。
火をおこし、きらきらとしたさんまの切り身をのせる。
ビールを飲みながら待っていれば、脂が落ちて、
じゅっと火のいきおいが増す。
曇天の陽気は、庭でのひとときにちょうど好い。
水尾に大信州、長野の酒を酌みながら、
焼きあがった身を食べれば、肉厚で旨い。
ひとり身は野菜不足だからと、
ピーマンに玉ねぎに、かぼちゃに椎茸も焼いてくれる。
草木のすきまから虫の声がしずかにひびき、
九月になると、なんだかさみしいねという。
奥さんがいても、秋のものがなしさはいっしょなのだった。
さんまの次には牛肉と豚肉も出てきて、
至れり尽くせりの宴がうれしい。
友だちは、毎日仕事がいそがしい。
こんなゆっくりとした時間は、至福のひとときというから、
毎日至福に酔っぱらっている身は、
申しわけがないのだった。
途中から芋焼酎に切りかえて、ますます酔いが増す。
締めの焼きおにぎりまでしっかりいただいて、
たっぷりと栄養を摂らせていただき感謝した。



  


さんまと満月

2014年09月11日

 へこりと at 09:57  | Comments(0)
長月 三

飲み屋の品書きに、さんまの文字がならんだ。
焼いて、刺身で、一献のひとときは、秋の楽しみなのだった。
近所に住んでいる友だちから、昼酒に誘われた。
宮城の知り合いがさんまを送ってきたという。
そいつをつまみに一杯の算段に、
ワインと日本酒をぶら下げて出かけた。
屋上で、こんがりあぶらののった身をほおばって、
酌み交わす。
秋晴れの空が高い。
町並みを眺めながら酔っていれば、
穏やかな風が心地よい。
昼間の酒がすっかりまわり、帰るなりつぶれた。
夜半に目を覚ましたら、南の空に、
ぽっかり丸い月が浮かんでいる。
酔いざましにキリンの秋味を飲みながら、
仲秋の名月を眺めた。
次の日は、今年三回目のスーパームーンの日だという。
夕方、仕事を終えて外に出たら、
折よく東の山並みから、でかくて黄色い月が顔を出す。
屋根のない飲み屋に陣取って、
高々上がった満月を眺めながら、ワインを飲んだ。
帰り道、洋平君の店に立ち寄って、
大信州を酌みながら、さんまの刺身を突っつく。
一人前四百八十円は、飲み屋の価格としては、
良心的なことだった。
酌み干して、
締めのラーメン屋で塩ラーメンを待っていたら、
声をかけられる。
ずいぶんなつかしい年下の友だちで、
変わらぬ笑顔に、ひさしぶりだねえと挨拶を交わす。
満月のお引き合わせがさいごにあったのは、
うれしいことだった。
雨上がりの朝、ふるい友だちからメールが届いた。
敬老の日の祝日、七輪でさんまを焼いて昼酒はいかが?
まだまださんま日和の日がつづく。




  


上田のねぷた

2014年09月07日

 へこりと at 11:44  | Comments(0)
長月 二

秋めいてきた。
上田へねぷた祭りを観に出かけた。
真田幸村公出陣ねぷたは、今年五回目になるという。
地元の子供たちや企業が作ったねぷたが、
合わせて十基出るという。
上田に暮らす友だち親子と待ち合わせをして、
動き始めたねぷたの列を眺めながら、魚民へ入った。
祭りの夜の居酒屋は、いつもに増していそがしい。
茶髪のおにいさんや、つけまつげの派手なおねえさんが、
ひっきりなしに料理やビールを運んでいる。
腹ごしらえをして表に出れば、大人に子供、
赤いTシャツの集団が力を合わせて、
おおきなねぷたを引いていた。
どれも皆、華やかな絵柄がきれいで、
りっぱなものと惚れ惚れとした。
ねぷたに交じって、甲冑姿のお侍たちが通る。
子供たちのお囃子の屋台が、
まっすぐに澄んだ音色をひびかせて行く。
ふだんひと気のすくない中央の通りも、
見物客であふれ、子供連れの家族やお年寄り、
あちこちにカメラを構える人もいて、
秋のはじめの祭りを楽しんでいた。
真田丸とおおきく描かれたねぷたもあって、
大河ドラマがはじまれば、祭りも一層にぎやかになる。
お茶屋のカフェで抹茶ソフトを食べてから、
友だち親子を見送って駅へ行く。
駅前では、並んだねぷたとたくさんの参加者を前に、
実行委員長が、
みなさんご苦労様でしたと挨拶をしていた。
翌朝の新聞に、
昨夜のねぷたは、過去最高の人出だったと書いてある。
ちいさな城下町の祭りは、なかなかに楽しいのだった。
雨上がりの朝の空気が、ひんやりと肌をなでる。
まわりの里山の緑も、色あせ始めてきた。
秋の色味が深まれば、
上田城跡公園の、見事な欅の黄色を、
眺めに行かなくてはいけないのだった。





  


上田ぶらり

2014年09月02日

 へこりと at 14:55  | Comments(0)
長月 一

上田へ出かけた。
朝いちばん、上田アリオの東宝シネマで、ルパン三世を観る。
お客には、子供たちに交じって、
年配のかたがたの姿も見受けられ、
ルパンの活躍は、幅広く愛されているのだった。
派手なアクションと、黒木メイサの色気を満喫して出れば、
目の前の建設中の文化会館で、
ヘルメット姿のお兄さんたちが、あちこちで作業をしている。
アリオの中の立ち並ぶ飲食店には、
昼どきのお客の姿が多い。ナムコで男の子がひとり、
つまらなそうに釣りのゲームをしていた。
駅前に行ったら、洋品店の前で坊さんがお経を唱えていた。
いつまでたってもお布施をくれそうもない気配に、
あきらめて歩き出し、気の毒になった。
峯村歯科医院から出てきたおじさん二人、
となりの履き物やのおじさんおばさんと、立ち話を始めた。
静岡園の物干し台で、洗濯物が風に揺れている。
その先の時計屋の二階では、
おじさんが物干し台の修理をしていた。
おおきな通りを渡っていくと、
ひとかたまりの行列が目に入り、あいかわらず福昇亭は、
焼きそば目当てのお客で混んでいる。
むかいのカレーのベンガルも、親子がひと組、
席の空くのを待っていた。
朽ち果てた長岡産婦人科医院の前に、
ちいさな公園があった。
すべり台の褪せた色合いが、所在なげにさみしい。
原町の太平庵におちついて、馬肉でビールを飲んでいたら、
上田に暮らす友だち親子がやってきた。
三歳になった息子は、
二か月前に会ったときよりも背が伸びていて、成長が早い。
よくしゃべるようになり、みよしせいかいにゅうどー。
真田十勇士の長い名前も、
かわいい声でそらんじてみせる。
蕎麦を食べて、
茶房丸山でかき氷と抹茶アイスを食べていたら、
さっきの坊さんがやってきた。
今度は茶房のお母さんが、
手早く紙に包んで、お布施を渡したから安心した。
友だち親子にばいばいをして、城跡公園へとむかう。
途中で雨が降ってきて、空気がいちだん涼しくなる。
公園のプールは、
このたび取り壊されて、駐車場になるという。
子供の遊び場がなくなるのはさみしいことと、
雨粒の当たるちいさなプールを眺めた。
雨足のつよくなる中、おじさんたちがビーバーで、
もくもくと、お堀のまわりの草を刈っていた。