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春が来て

2014年03月29日

 へこりと at 17:41  | Comments(0)
弥生 十一

春が来て、あたたかな日がつづく。
陽射しをうけながら青い空をながめていると、
好い季節になったと、気持ちが満たされるのだった。
毎朝、氏神さんにお参りをする。
境内の、
桜の様子をたしかめながらラジオ体操をしていたら、
うぐいすの鳴き声が聞こえた。
例年より早いかなと聞きほれた。
そのままぶらりと歩いて行くと、
城山公園に花見小屋が建てられて、
桜の開花を待っている。
美術館の中庭の梅の木は、
蕾がずいぶん膨らんで、もうすぐ開く。
気象台の前を歩いて行くと、
花見小屋の、看板を乗せた軽トラックがすぎていった。
ほそい階段を下りながらながめれば、
見下ろす町にも、ゆるい春の気配がある。
車の行き来する道路から、
川沿いの裏道を歩いて行くと、
世話になっているセブンイレブンがある。
このごろは、毎朝立ち寄っては、
酔いざましのコーヒーを飲むのが日課になっている。
中学の同窓だった店長と、
言葉をかわしながらひととき。来店するお客に、
おおきく挨拶をする声を聞いていると、
一日をはじめる元気をもらえて好い。
春休みになって、善光寺にも観光客の姿がふえた。
土産物屋を物色したり、蕎麦屋の暖簾をくぐったり。
閑散としている東之門町の通りにも、
親子連れや、
カップルの姿を見かけるようになっている。
昼下がり、訪ねてきたかたがいる。
息を飲むほどの美しい女性で、
おいそがしいところすみませんと、
挨拶をする姿にも品がある。
いえ、見てのとおりひまですとどぎまぎしたら、
よかったらとチラシをわたされた。
イエス・キリストの死を記念する式。
場所 エホバの証人王国会館と書いてあり、
キリスト教のかただった。
神に仕えるよりも、おいらに仕えてくれませんか。
陽気のよさにつられて、つい口走りそうになる。


  


安酒を酌んで

2014年03月25日

 へこりと at 11:39  | Comments(0)

弥生 十

家で外で、酒ばかり飲んでいる。
馴染みのおでん屋の、酒の銘柄が変わった。
ながい間中野市のお蔵が造る、
岩清水を扱っていた。
普通酒ながらなかなかの味で、
お客さんの評判もよかった。
ところがこの頃になり、手に入らなくなってしまったという。
酒がなくては飲み屋はできぬ。
君の井に松尾、
あらたにふたつの銘柄の短冊がぶら下がった。
君の井は、
新潟は上越の、中堅どころのお蔵さんの銘柄で、
長野の北の町の酒屋さんでは、わりあいよく見かける。
松尾は、黒姫山のある信濃町のお蔵さんが造っている。
若い杜氏ががんばっていて、
ここ最近、ぐんぐん酒質が好くなっている。
ひさしぶりの銘柄の普通酒は、
いやなくせもなく、すっきりといただけた。
おでん屋では、月にいちど日本酒の会をやっている。
常連さんが四合瓶を持ち寄って、飲み比べをする。
みなさん気合を入れて持ってくるから、
このときばかりは、あちこちの銘柄の上等な味がそろう。
こうして飲めば、安い普通酒もまんざらではない。
飲み比べを思いつき、
後日、飲み仲間を付き合わせた。
手軽にそろえたのは、飯山の水尾に佐久の御園竹、
酒屋の新崎さんには、澤の花を持ってきていただいた。
冷やで利き、燗で利き、
個々に味のちがいはあるものの、
高い酒を買わなくとも、
これで充分ではないかの気分になった。
じつのところ、お蔵の良心が現れるのは、
こうした安い酒の味だと思っている。
これはひどすぎないかという味のお蔵もあれば、
アルコールの添加をすくなくしたり、
上等な酒とおなじ手間ひまをかけたりして
好き味を醸すお蔵もある。
安くても旨い。そんな味を口にするたびに、
造られたかたがたの苦労が偲ばれるのだった。
肩ひじ張らずに酌める安い酒は、
場末のおでん屋のひとときによく似合う。
梅や桜の開花に思いをはせながら、
ゆるゆるぬるめの燗酒をやる。
まことにしあわせなことだった。


  


春の憂鬱

2014年03月21日

 へこりと at 17:07  | Comments(0)
弥生 九

気に入りの春ではあるものの、
毎年花粉症になやまされる。
今年はそこに他のネタも加わってくる。
取り引き先のディーラーさんが納品のあと、
申しわけなさそうにチラシを差しだした。
四月からの、商品の価格改定の知らせだった。
消費税が上がるので、ご商売をされているかたも、
みなさんなやむこととなっている。
同業者、馴染みの飲み屋や蕎麦屋のかたに聞けば、
すなおに値上げをする人に、
値段は変えずに、材料の量をへらす人、
このまま据え置きでという人もいて、
それぞれ思案のしどころなのだった。
訪ねてくるかたにも、
値上げはするのですかと聞かれることが増えてきた。
そのたびに、今回はこのままでいきますと答えている。
だいたい我が身の場合をいうならば、
消費税うんぬんの前に、
いかに飲み代を減らすかが、重要課題になっている。
その旨を話したら、
できればとっくにやっているでしょとつっこまれて、
返すことばが見当たらない。
たしかに、個人の外出を控えても、
定例の飲み会だけで、月に五つも入っている。
気のおけないかたがたとのひとときは、
ことわる気などさらさら起きず、こまったことだった。
それでも褒められたことに、
連夜の外飲みはやめるようにして、
家でのひとときをすこし増やした。
以前は晩酌でも当たり前のように、
値の張る日本酒を飲んでいた。
このごろは、お蔵さんの良心の感じられる、
手ごろな値段の旨い銘柄が増えたから、
欲張らず、気楽にそれらを酌んでいる。
身の在りかたをつましく。
そのきっかけにしてつづけたいのだった。
四月、もうひとつなやみの種がある。
使っているパソコンが、
危険な状態になるというのだった。
使ってはいるものの、パソコンにはかなり疎い。
やっていることといえば、ブログを書いたり覗いたり、
ときどき買い物をするくらいなものだった。
そんな身に、いったいどんな危険がやってくるのか、
正直、それもよくわかっていないありさまだった。
使い始めて八年、不具合も出ている。
さいわい定期が満期になって、めずらしく懐も潤う。
これを機会に買い換えることにした。
よけいな機能は要りませぬ。必要最小限で充分です。
おすすめの一台を、詳しいかたにご教授願いたい。




  


下諏訪、菱友醸造

2014年03月19日

 へこりと at 11:06  | Comments(0)
弥生 八

酒屋の峯村君に、下諏訪まで連れて行ってもらった。
菱友醸造さんまで見学に出かけたのだった。
温泉や鰻屋の看板をやりすごし、
諏訪大社の、下社の手前を曲がると蔵が見えてくる。
このお蔵さんでは、湖の町にふさわしい、
御湖鶴という銘柄を醸している。
大正七年の創業ながら、ながらく廃業をしていたという。
下諏訪唯一の蔵の復活をと、
現在の社長が造りを再開したのは、
平成十五年、若干二十六歳のときだった。
峯村君が取り引きを始めたときに、
紹介してもらい、酌み交わしたことがある。
縦じまスーツのでかい体にいかつい顔は、
杜氏というよりも、どこかの組の若頭のようだった。
初めて酒を利いたときは、
正直、どこかぼやけた印象だった。
ところが、それからほどなくしてがらっと変わる。
きれいな酸が特徴のきめの細かい味になり、
料理と合わせても、酒だけでも旨い。
営業努力も怠らず、
東京のおおきな酒屋さんに目をつけてもらってから、
またたくまに、長野を代表する銘柄になったのだった。
仕込みに使う水は、やわらかい、和田峠の黒耀水。
酒米は、県内の金紋錦やひとごこち、
県外の山田錦に、
めずらしい、山形の酒未来という種類も使っている。
造った酒は一升瓶に詰めてから、
五度の温度で、一年寝かせて旨味をのせるという。
蔵のシンボルカラーは赤。
もくもくと働く蔵人さんたちも赤いタオルを頭に巻いて、
赤く塗られたタンクも在った。
いそがしい合間をぬって挨拶に来た社長も、
赤いジャンパーを着て若々しい。
このところ、若いかたが造りに携わるようになり、
好き味を醸すお蔵さんも長野に増えてきた。
菱友醸造さんは、その先がけとなった、
お蔵さんのひとつとおぼえがある。
帰り道、下社にお参りをしながら、
この次は温泉に泊まりながら、
ゆっくり酌みに来たいと思うのだった。


  


西飯田酒造

2014年03月18日

 へこりと at 12:49  | Comments(0)
弥生 七

三月になり、暖かな日がつづくようになった。
春が間近になるだけで、杯をあおぐ気分もおだやかになる。
冬のあいだ、
不眠不休の作業をされてきた酒蔵のかたがたからも、
そろそろ、造りの終いの声がとどくようになる。
飲み屋さん、酒屋さんにも、
あちこちの銘柄の出来の好さも伝えられ、
新酒を利くのも楽しみになるのだった。
馴染みの酒屋さんに連れられて、お蔵さんを訪ねた。
積善を醸す西飯田酒造さんは、
長野市の南西、篠ノ井の小松原にある。
旧街道沿いに建つ酒蔵は、
歴史の重みを感じさせる、ふるい佇まいだった。
むかしからの銘柄は信濃光。
数年前からあらたに、積善という銘柄を立ち上げた。
県内で唯一、花の酵母を使って仕込んでいて、
東京農大で酵母の研究をされた息子さんが、
ほとんどひとりで造っている。
花酵母といっても、派手な香りがあるわけではなく、
むしろ香りはひかえめになっている。
味わいに切れの好い酸があるから、
どんな料理にあわせても、飲みづかれしないのが好い。
ひさしぶりにお会いした息子さんは、
顔も体もやややつれ、ひと冬の疲れが濃い。
おまけに昨日から風邪をひいたといい、
酔っ払いのために、
満身創痍で造っていただいてと申しわけがない。
釜場に麹室、タンクのもろみの様子と、
蔵の中を案内してもらえば、
暖かな日でもひんやりと寒い。
今季の仕込みはすべて終わり、
あとはもろみを絞るだけという。いちばんの気に入りは、
ヒマワリの酵母で仕込んだ純米酒。
冷やでも燗でも好く、
値段も手ごろだから晩酌酒に向いている。
山廃の純米吟醸の出来も好いというから、
それもひとつ利いてみたい。
善きことを積まないで歳をかさねた身は、
積善のラベルを見るたびうしろめたい。
早々に酔いつぶれるのが好いとなるのだった。
敷地の中を流れる川に、早春の陽が照りかえっていた。
落ち着いたら一杯やりましょう。
ごくろうさまの思いで息子さんに声をかけた。


  


権堂哀愁

2014年03月16日

 へこりと at 16:59  | Comments(2)
弥生 六

ひさしぶりのかたとお昼ご飯を食べた。
連れて行ってもらった店は、
権堂のアーケードからすこしはずれて、しずかな小路の奥にある。
むかしながらの構えにおちついた風情があり、
カウンターのすみに落ち着いて、
日本酒を酌みながら刺身定食を食べた。
通いなれた権堂にも、こうしてまだ初めての店がある。
それにしてもと、アーケードを眺めるたびに思う。
昼も夜も、ほんとうに人の姿がすくないのだった。
子供のころから、かつての賑わいを知っているから、
歩くたびにさみしくなる。
まだ大通りもイトーヨーカドーもなく、
長野電鉄が地上を走っていたころ、
秋葉神社の前にプラモデル屋があった。
小学生のときに、こづかいを握りしめては通っていた。
中学、高校で、部活で運動をするようになってからは、
パチンコ屋のとなりのタヤマスポーツに来ては、
シューズやシャツを買っていた。
社会人になり酒の味を覚えてからは、
もっぱら陽が沈んでから、
いそいそと飲み屋通いをするようになる。
背広姿のおじさんたちで、どの店もにぎわっていて、
帰り道、
アーケードのシャッターにもたれてへたり込んでいる酔っ払いも、
たびたび見かけたものだった。
あのころは、
おなじようなヨッパになるとは夢にも思っていなかった。
長野オリンピックをさかいにすっかり盛りの時が過ぎ、
活気がなくなった。
それでも、むかしからがんばっている店に、
最近になり、若い人が営む店も出来た。
長年通いなれた馴染みの好さに、
今でも権堂界隈には足を運んでいるのだった。
かつて、中央通りからアーケードに入ってほどなくの場所に、
レストランがあった。
まだ、レストランというものが当たり前になかったころで、
ときどき母に連れて行ってもらい、
ごちそうを食べるのが、ずいぶん楽しみなことだった。
母は、友だちや仕事がらみの知り合いとも、よく利用をしていた。
レストランを経営していた社長さんに、
付き合ってくれと口説かれて困ったと聞いたのは、
つい最近のことだった。
親の艶っぽい話を聞くのは、妙にはずかしい。


  


片付け日和

2014年03月13日

 へこりと at 10:52  | Comments(0)
弥生 五

三月、身のまわりを整理している。
仕事場のもよう替えをした。
サイドボードとレジの位置を変え、照明も変えた。
不用な道具を処分して、
たまったパンフレットやカタログを捨てる。
すこしの変化で、
気分もあらたに仕事ができるのは好いことだった。
階段を上がって右側に、三畳の納戸がある。
日ごろ使わない日用品や、家財道具をしまってあり、
この部屋のおかげで、
台所や茶の間がさっぱりとしている。
ところが長い間、
とりあえず、
納戸に放り込んでおけを繰り返していたら、
足の踏み場がなくなった。
一昨年買ったロードバイクも仕舞い込んだら、
せまい空間がさらにさえぎられ、
トイレットペーパーひとつ取るのも、
難儀になって好くない。
おもい腰をあげて、片づけることにした。
ビデオデッキにDVDデッキ、むかし契約していた、
スカパーのチューナーを運びだす。
テレビ台にワゴンふたつ、
ネジをはずしてばらしてまとめる。
試供品でもらったまま、忘れていた仕事の材料も、
中身を出してごみ袋に入れる。
まとめて買った軍手の束は、袖のゴムがぼろぼろで、
使いものにならなくなっていた。
十本ひと袋のネックストラップも、
一本使ったまま、不用になっていた。
年賀状や暑中見舞いのはがきの余りに、
読まなくなった、仕事がらみの専門書も紐でしばる。
撮りたまった、
写真の束もゴミ袋に放り込んでいたら、
懐かしいかたの写っているのが何枚か。
これは捨てられないと、未練がましい。
お歳暮のたびに、取り引き先からもらった洗剤は、
折りよく訪ねてきたかたに、半分差し上げた。
三日間、気合を入れて手をつけたら、
すっかりさっぱりせいせいとして気分が好い。
いきおい失せぬうちに、
寝室の、ふるい布団も片づけようときめる。
身のまわりを風通し好くして、春をむかえたい。
気持ちの無駄も、
これくらいすんなり片づけられれば好いものを。
それがなかなかに、むずかしいことなのだった。

  


体調注意で

2014年03月09日

 へこりと at 13:14  | Comments(0)
弥生 四

季節の変わり目は、体調をくずしやすい。
夜中、気持ちがわるくて目が覚めた。
あわててトイレへ駆け込んで、
それからひと晩中、トイレと寝床のお百度参りとなった。
コロッケと豆をつまみに、ビール一本に日本酒二合。
食べ過ぎ飲みすぎ、食あたりのおぼえもなく、
いぶかしんでいるうちに夜が明けた。
朝になり、寒気がする。
熱を計ってみたら三十八度。風邪をひいたのだった。
そういえば、
前日から関節のふしぶしが痛かった。
ひさしぶりにランニングをしたから、
筋肉痛と思っていた。
そのときすでにひいていたと思いあたる。
胃腸のよわい体質で、
子供のころから、風邪をひくとお腹もこわれる。
このたびほどひどいのはめずらしいから、
日ごろの不摂生が、こういうときに出るとなさけない。
すみやかに百草丸とみみず一風散にたよった。
夕方、仕事を終えて、近所のピザ屋さんへ出かけた。
ここしばらく、体調をくずしていた友だちがいる。
大丈夫かと案じていたら、
無事回復と相成ってめでたい。
快気祝いの一献をすることになっていたのだった。
快気祝いをするというのに、
こちらが体調をわるくしていてはしゃれにならない。
相変わらず、みみず一風散は好く利いて、
午後にはすんなり熱が下がった。
お腹の調子がこころもとなかったものの、
友だちの近況話を聞きながら、
旨いピザとワインを堪能しているうちに、
すっかりわすれた。
ピザ一枚にワイン一本たいらげて、
お腹はいっぱい、でも飲み足りない。
河岸を変え、駅前のなじみの店で、
日本酒で締めた。
翌朝、お腹の調子もおちついて、
テンポ好く仕事もはかどる。
病は気から。気のおけない友だちと、
笑顔の美味しいひとときすごすのが、
いちばんの栄養とよくよくわかるのだった。


  


いまだガラケーで

2014年03月05日

 へこりと at 13:53  | Comments(2)
弥生 三

ひさしぶりのかたが訪ねてきたら元気がない。
ずっと体調をくずしているという。
もともと丈夫なかたではなく、ときどき病院通いをしていた。
このたびは、
お医者から長々の仕事の休みを言いわたされ、
自宅で安静にしているという。
働かなくても、日々の暮らしにお金がかかる。
これを機会に、生活費の見直しをすることにしたという。
保険の整理や解約に、無駄づかいをやめること。
それと、スマホをガラケーに戻そうかという。
そんなに欲しい情報があるわけではない。
ラインもだれともやっていない。
自宅にパソコンがあるから不便はない。
それでも知り合いのなかには、
持っていたほうが好いという人もいる。
月々の通信費を聞けば、
いまだガラケー使いの我が身より、ちょい高い。
知り合いに、ツイッターで毎日つぶやいているかたがいる。
ところがスマホもガラケーも持たないかたで、
そのたびパソコンを立ち上げている。
そんなかたもいるのだから、
気持ちと経費に無理なくの選択が好い。
このところ、携帯電話の調子がわるい。
朱色のガラケーは、三年前に購入したものだった。
ボタンを押してもすぐに反応しないときがあり、
まったく反応しないときもある。
おまけにある日とつぜん、
フェイスブックがつながらなくなった。
フェイスブックのアプリが入っていたから選んだのに、
本末転倒なことだった。
これは、スマホに機種変更させるための罠か。
ドコモに、ようでもない勘ぐりをしてしまった。
仕事場のちかくのちいさな川から、
おなじガラケーが、つぎつぎと流れてきたのを見つけた。
となりに住んでいる区長さんと網ですくい上げ、
朱色の山積みを前に、さてどうしたものかと思案して、
とりあえず、ドコモの友だちに電話をしてもつながらない。
というところで目が覚めた。
無意識のうちにストレスになっていたものか。
寝起きのわるい夢を見ぬように、
早々に、ドコモ長野中央通り店に、
修理に持って行かなくてはいけないのだった。


  


サッポロ礼賛

2014年03月04日

 へこりと at 13:51  | Comments(0)
弥生 二

毎日ビールを飲んでいる。
ゆっくり風呂に浸かったら、着替えもそこそこに栓を抜く。
グラスに注ぎ、なみなみの泡がおちついたら、
もういちど、ゆっくり注ぎ足してのどを潤す。
五百ミリの缶一本空ければ、汗もひくのだった。
なじみの千酔の御主人が訪ねてきた。
二月は大雪にやられました。
消費税対策どうしましょう。
ため息まじりの会話のあと、
この頃生ビールを、
プレミアムモルツから黒ラベルに換えたという。
プレミアムモルツだと味がおもたすぎるのか、
お客さんが杯をかさねないという。
ビール会社のなかでも、
このところサッポロが贔屓の身には、
よろこばしいことだった。
プレミアムモルツのような華やかさはないものの、
飲み飽きしない旨みとさわやかさがある。
身近な飲み仲間にも、好みというかたがけっこういる。
酸いも甘いも噛み分けて、
こんにちまで歳をかさねてきた。
そんな身になじむような、安心感があるのかもしれない。
いいだにべじた坊におでんのひろびろ、
なじみの飲み屋にも、サッポロ贔屓の店がある。
春になれば、近所の蕎麦屋の元屋にも、
黒ラベルの生ビールがお目見えするという。
いちばん世話になっているセブン・イレブンでは、
常時黒ラベルが置いてある。
安い第三のビールと高級ビールのはざまで、
そんなに売れていないと思うから、
せいぜい買わなくてはいけない。
セブン・イレブンブランドのビールも売っていて、
他のにくらべて値段が安い。
製造を請け負っているのはサッポロで、
先日、営業のかたと酌み交わす機会があった。
セブン・イレブンのビール、
値段が安い分原料がちがうのですかと尋ねたら、
ちがいはないとかえってきた。
それはお得なことですと、ときどきそちらも買っている。
あるいは欲張って、エビスを買うこともある。
値の張るビールでいうならば、
プレミアムモルツよりも好みでいる。
サッポロでは、赤ラベルのラガーも出している。
あまり見かけないものの、
近所の蕎麦屋の尾張屋で飲めるのだった。
北海道地区限定の、クラシックという銘柄がある。
以前土産でもらったときに、
これも旨かったとおぼえている。
函館に暮らす兄がいる。たまには海の幸といっしょに、
ひと箱送ってよこさぬものか。
かわいい弟に、気をまわしてもらいたいのだった。
みなさんの好きなビールはなんでせう?



  


兄弟でも

2014年03月01日

 へこりと at 17:37  | Comments(2)
弥生 一

父から電話がかかってきた。
確定申告が済んだとの知らせだった。
長年事務職をしていた父は、帳簿を扱うのがお手のものだった。
ボケ防止にかこつけて、
数字ぎらいな息子は、税金の計算をまかせているのだった。
近所の酒屋さんに電話をかけて、
真澄の普通酒を二本、実家に配達をおねがいした。
ご足労をかけたささやかなお礼だった。
昔から、真澄がいちばん好きという。
それでもふだんは金かからぬよう、
紙パックの安い酒ばかりを飲んでいる。
吟醸酒を贈ったら、
もったいながって、いつまでも飲まないときがあった。
普通酒で済むのは、少々安上がりで申しわけがない。
夜、支払いに酒屋さんへでかけた。
店の旦那さんは、いつもにこにこ愛想が好い。
日用雑貨や食料品も売っていて、
学校帰りの高校生や、近所のおばあちゃんが来ると、
やさしく話しかけている。
行くたびに、ちょっと利いてみてくださいと、
いくつか酒の試飲をさせてくれるのもうれしいことで、
日本酒、焼酎、ワイン、品揃えも好い。
うっかり冷蔵庫の酒を切らしたときに、
ちょいと飛んでいける具合の好さがある。
旦那さんには、おなじく酒屋を営む弟さんがいる。
この弟さんが、
ほんとに兄弟ですかと思うくらい、正反対の柄なのだった。
ちょっと気に入らないことがあると、
お客、蔵元、飲み屋を問わずおおきな声を張り上げる。
いちど、虫のいどころがわるいときに伺って、
さんざんな接客をされたことがあった。
けんかをして取り引きをやめた飲み屋さんに、
お客をどなっているところに出くわして、
買うのをやめたかたもいる。
好意的に見れば、
うらおもてなく、商売に熱心すぎるのかもしれない。
旦那さんとは何回か酌み交わしたときがある。
いつも和やかに、
美味しいひとときを過ごさせていただいた。
弟さんと酌み交わしたらどんなありさまになるのか、
こわいもの見たさで、つい興味が向いてしまう。
支払いついでに、ひさしぶりの一ノ蔵も購入して、
旦那さんの笑顔に見送られた。