花を愛でるように
2011年06月09日
へこりと at 17:36 | Comments(0)
水無月 三
この頃は、善光寺の御朝事を告げる太鼓の音で目が覚める。
三百メートル離れた家の中まで聞こえてくるのだから
気合いを入れてたたいているとわかる。
今年の梅雨入りは早かった。
雨の冷え込んだ日がつづき、しまい込んだストーブを
また引っ張り出したりしていた。
夜中の雨が止んだ朝、善光寺まで散歩にでかけた。
霧におおわれた空の下、境内を歩く人の姿もまだ見えない。
本堂に入ると、はっぴを着たおじさんたちが
御朝事の準備をしているところだった。
威勢よく太鼓の音が鳴りひびくと、本堂の奥の扉が開けられる。
それに合わせるように、仲見世の通りを歩いてくる
おじいさんやおばあさんの姿もぱらぱらと見えてくる。
なかなか咲かなかった玄関先のつるばらが咲き始めた。
待っていたぶん、よくぞ今年も咲いてくれましたの気持ちも増す。
花壇に蒔いた蕎麦の種が早々に芽を出して、すくすくと伸びている。
駐車場のわきには、名前の知らない黄色い花が咲き、
家の裏ではどくだみの群れが青々と葉を茂らせ、
開くのがもうじきになっている。
知り合いにむずかしい恋愛をしている女の人がいる。
ぎくしゃくした関係で、不安定な気持ちの日がつづく中
いろいろ思い悩むことがあっても自分から縁を切ることはしない。
そこだけを自分に言い聞かせていると話してくれたことがある。
久しぶりに道ばたで会ったら、
ずいぶんきれいでやさしい顔つきになっていて
落ち着いた暮らしができているのが伝わってきた。
一日過ごす中でも気持ちにむらがあり、自分を持て余すことがある。
草花を愛でるときのように、静かな気持ちでいつも居られる。
言い聞かせることを言い聞かせ、往きたい。

この頃は、善光寺の御朝事を告げる太鼓の音で目が覚める。
三百メートル離れた家の中まで聞こえてくるのだから
気合いを入れてたたいているとわかる。
今年の梅雨入りは早かった。
雨の冷え込んだ日がつづき、しまい込んだストーブを
また引っ張り出したりしていた。
夜中の雨が止んだ朝、善光寺まで散歩にでかけた。
霧におおわれた空の下、境内を歩く人の姿もまだ見えない。
本堂に入ると、はっぴを着たおじさんたちが
御朝事の準備をしているところだった。
威勢よく太鼓の音が鳴りひびくと、本堂の奥の扉が開けられる。
それに合わせるように、仲見世の通りを歩いてくる
おじいさんやおばあさんの姿もぱらぱらと見えてくる。
なかなか咲かなかった玄関先のつるばらが咲き始めた。
待っていたぶん、よくぞ今年も咲いてくれましたの気持ちも増す。
花壇に蒔いた蕎麦の種が早々に芽を出して、すくすくと伸びている。
駐車場のわきには、名前の知らない黄色い花が咲き、
家の裏ではどくだみの群れが青々と葉を茂らせ、
開くのがもうじきになっている。
知り合いにむずかしい恋愛をしている女の人がいる。
ぎくしゃくした関係で、不安定な気持ちの日がつづく中
いろいろ思い悩むことがあっても自分から縁を切ることはしない。
そこだけを自分に言い聞かせていると話してくれたことがある。
久しぶりに道ばたで会ったら、
ずいぶんきれいでやさしい顔つきになっていて
落ち着いた暮らしができているのが伝わってきた。
一日過ごす中でも気持ちにむらがあり、自分を持て余すことがある。
草花を愛でるときのように、静かな気持ちでいつも居られる。
言い聞かせることを言い聞かせ、往きたい。
