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さみしいワイン

2011年06月02日

 へこりと at 14:34 | Comments(0)
水無月 一

ワインを飲みたくなるとこまつやさんへ行く。
自然派ワインを赤白三種類ずつ置いていて、
ときどき銘柄を入れ替えている。
いつ伺っても、好みのしなやかな味の銘柄の有るのが
ありがたい。
蕎麦屋、飲み屋はひとりの行きつけがあるものの、
ワインとパスタの店には馴染みがなかった。
歩いてすぐのところに在ることと、
パスタはもちろんワインのつまみの、
有機野菜を使った前菜が美味しいことと、
なによりも、気のおけない接客ぶりが気持ち好く、
行くたびいつも長居をしてしまう。
駅前の居酒屋でひとりで飲んでいた晩に、
残念な知らせが届く。
飲み仲間の蕎麦屋の旦那から、
こまつやさんのスタッフのパティが
店をやめることになったとメールがきた。
開店以来の親しみやすい接客に
すっかり馴染んでいたから、それはさみしいこととなる。
最後の日、蕎麦屋の旦那と連れ立って、足を運んだ。
世話になったお礼の花束を渡せば、
ありがとうございますと、ふかぶか頭を下げられる。
カウンターの奥に腰を下ろして、
パティ、おつかれさまと、生ビールのグラスを上げる。
前菜の盛り合わせを頼み、ワインを一本注文する。
口もときゅっとひきしめて、ソムリエナイフをあやつって
コルクを抜くさまは、きれいでかっこよいとみとれていた。
目にできるのも、今日で最後と思ったらさびしいねえと、
蕎麦屋の旦那としょぼんとなって飲んだ。
開店して以来、こまつやさんもパティも、
すっかり古い町に馴染んでいた。
近所の人や常連さんが入れ代わりやってきては
パティにあいさつをしてゆく。
そのたびお礼を言って、外まで見送って握手をして
別れを惜しんでいる。
福島に御実家のある人で、このたびの震災では
ずいぶん心配な思いをした。
さいわい御家族に被害はなかったものの
心労から体調をくずしたこともあったという。
ゆっくりと気持ちと体を休めてもらい、
新しい一歩を踏み出してもらいたい。
ありがとうございました。
ゆっくりさせてもらっての帰りぎわ、お礼を言われ、
それはこっちの台詞だよ。
変わらぬ笑顔の接客に、酔っ払いのおじさんは
いつも楽しく過ごせたと頭を下げて、見送っていただいた。

さみしいワイン





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