先の見えない景気に
2023年01月24日
へこりと at 08:41 | Comments(0)
睦月 5
昨年の暮れに、高校時代の同級生と宴をした。
会社勤めをしている友だち二人と、
お役所勤めをしている友だち二人と、
会社を営む友だちひとりに、働いていない
友だちひとりと、杯を交わした。
勤め人の友だちは、この春そろって定年退職を
むかえる。かつてのように退職金をたくさん
もらえるわけではないから、
年金をもらうまでの間、第二の勤めに就くと
いうのだった。とは言っても、給料を減らされたり、
今までの部下に使われることになったり、
これまで以上に気苦労があるとこぼす。
お前は手に職があるから、いつまでも現役で
うらやましいと言われたものの、たいして腕が
良いわけでもなく、しっかり稼ごうという意欲が
あるわけでもない。お客相手に日銭が入れば、
今宵の飲み屋のことで頭がいっぱいになる。
それだけで幸せな気持ちになって
散財しちゃうから、ぜんぜん金が貯まらない。
いつまでも現役というよりも、
死ぬまで働かないと、食っていけないのだった。
会社勤めの友だちが、先日、業務を広げるために、
パートの募集を出したという。
専門的なデータ処理が仕事の内容で、昨今の
働き方改革に合わせて、都合の良い時間に
働けるようにして、時給も1500円と高めにした。
優れた経歴を持ちながら、結婚や出産で仕事を離れた
女性を対象に募集したところ、たくさんの応募が
あったという。そんな中、
予想外の人も来てしまったのだった。
ずっと専業主婦だったおばさんに、この間まで
キャバクラ嬢をしていたお姉さんに、小学校の先生を
半年で辞めたお姉さんに、
つぶれた温泉宿の女将さんなどと面接する
羽目になったという。
ある日、どう見ても会社員にはそぐわない、
青い髪のかわいい女の子が来たという。
面接官一同、思わずぽか~んとしてしまい、
動揺しつつ、なんで青い髪なんですかと尋ねたら、
エヴァンゲリオンの綾波レイが好きなんです。
にっこりと答えたという。
で、その子は採用したのと尋ねたら、
するわけないでしょ~と返ってきた。
惜しいなあ。そんな子が仕事場にいれば、雰囲気も
明るくなって、みんな会社へ来るのが楽しく
なるのになあ。
先の見えない景気に、歳を重ねたおじさんも、
働き盛りの若い子も、青い髪の女の子も、
皆一様に大変なことだった。
寒風や綾波レイを寄越すのね。