親の悪いところだけ
2021年07月29日
へこりと at 10:55 | Comments(0)
文月 9
母から、電話がかかってきた。
今朝がた、あんたの夢を見たと言う。
体調をくずしていないか、
気になってというのだった。
以前もおなじようなことがあった。
当時の職場に電話をかけてきて、
ふとお前のことが頭をよぎった。
なんともないかい?
けがや病気に気をつけるんだよと言うから、
はいはいわかったと、
てきとうにあしらって切った。
翌日、友だちに会うために、
北陸自動車道を走っていたら、
後ろから、居眠り運転の車に突っ込まれて、
あごの骨折と全身打撲でひと月、
病院の世話になる羽目となった。
母の予感はこれだったかと、
つくづく身に染みたのだった。
そんなことがあったから、
母の勘は、あながち無視できない。
その日は、車ですこし遠くの町へ行く用事があった。
気を引き締めて運転をした。
昔、父が単身赴任で、
大町市の職場に勤めていたことがある。
母が急に、なんか気にかかると言って、
父の職場に電話をかけた。
ところが職場のかたが、
今日はみやいりさんは、お休みをしていると言う。
そこで、父の職員寮へ電話をかけたら、
管理人さんが、みやいりさんは、
先ほど奥さまとお出かけになりましたと
言うのだった。
いや、奥さまは今こうして電話をかけている。
どこぞの女と、
大町温泉郷でしけこんでいるにちがいない。
鬼のような形相で、温泉郷のすべての
旅館の電話番号を調べあげ、
いちばん最初に電話をした旅館に
父がいたのだった。
一発で当てたんだあ!すごいねえ!
母の勘の鋭さに、ほとほと感心をしてしまった。
父には、はるか以前に前科があった。
父が職場の当直の日、いやな予感がして、
夜、不意に訪ねていったら、
まさに、近所の飲み屋の女将と
しけこんでいる最中だった。
現場を押さえられ、
離婚するしないの大騒ぎになったのは、
子供ごころに覚えている。
そんな鋭利な勘を持つことなく、、
母からもらったのは、
無駄づかいをするくせと、数字に弱いところだけ。
父の、女にだらしのないところは、
しっかり分けていただいた。
親のわるいところだけ受け継いで、
こんなじじいになってしまったことだった。

母から、電話がかかってきた。
今朝がた、あんたの夢を見たと言う。
体調をくずしていないか、
気になってというのだった。
以前もおなじようなことがあった。
当時の職場に電話をかけてきて、
ふとお前のことが頭をよぎった。
なんともないかい?
けがや病気に気をつけるんだよと言うから、
はいはいわかったと、
てきとうにあしらって切った。
翌日、友だちに会うために、
北陸自動車道を走っていたら、
後ろから、居眠り運転の車に突っ込まれて、
あごの骨折と全身打撲でひと月、
病院の世話になる羽目となった。
母の予感はこれだったかと、
つくづく身に染みたのだった。
そんなことがあったから、
母の勘は、あながち無視できない。
その日は、車ですこし遠くの町へ行く用事があった。
気を引き締めて運転をした。
昔、父が単身赴任で、
大町市の職場に勤めていたことがある。
母が急に、なんか気にかかると言って、
父の職場に電話をかけた。
ところが職場のかたが、
今日はみやいりさんは、お休みをしていると言う。
そこで、父の職員寮へ電話をかけたら、
管理人さんが、みやいりさんは、
先ほど奥さまとお出かけになりましたと
言うのだった。
いや、奥さまは今こうして電話をかけている。
どこぞの女と、
大町温泉郷でしけこんでいるにちがいない。
鬼のような形相で、温泉郷のすべての
旅館の電話番号を調べあげ、
いちばん最初に電話をした旅館に
父がいたのだった。
一発で当てたんだあ!すごいねえ!
母の勘の鋭さに、ほとほと感心をしてしまった。
父には、はるか以前に前科があった。
父が職場の当直の日、いやな予感がして、
夜、不意に訪ねていったら、
まさに、近所の飲み屋の女将と
しけこんでいる最中だった。
現場を押さえられ、
離婚するしないの大騒ぎになったのは、
子供ごころに覚えている。
そんな鋭利な勘を持つことなく、、
母からもらったのは、
無駄づかいをするくせと、数字に弱いところだけ。
父の、女にだらしのないところは、
しっかり分けていただいた。
親のわるいところだけ受け継いで、
こんなじじいになってしまったことだった。