緑を愛でて
2021年05月13日
へこりと at 11:41 | Comments(0)
皐月 3
朝、ぶらりと散歩に出ると、
里山や並木の色合いが、
新緑から、日ごと深くなっている。
コロナ騒ぎが収まらず、知らずのうちに
気が滅入ていたのか、今年の緑の鮮やかさは、
ことさら気持ちに染み入るのだった。
休日、しなの鉄道に揺られて、上田へ出かけた。
昼めしどき、中華料理の檸檬に行ったら、
あいにく、この日は定休日でふられた。
それではと、久しぶりに福昇亭の暖簾をくぐり、
名物の焼きそばをつまみに、
ビールでのどを潤した。
となりのテーブルに座ったカップルは、
聞こえてくる会話から、
上田に住んでいる彼女に、
県外から彼氏が会いに来たらしい。
焼きそばを食べながら、
ほんとだ、これ美味しいねえと
感心する彼氏に、
美味しいでしょうと、彼女がニコニコ
頷いている。
愛する人に、地元の自慢の味を披露する姿が、
なんとも微笑ましいことだった。
腹ごなしに、ひと気のない裏通りを
あてもなく歩いていけば、
古い家屋に、
やっているのかいないのかわからぬ商売家。
上田の町なかは、
そこかしこに取り残された風情があって、
妙に落ち着く。
北国街道を横切って、矢出沢川に沿って
遊歩道を進んでいく。
明るくひびく川音に、道沿いの緑が地よく、
のどかな気分に満たされる。
青果市場の前から引き返して、
玉姫殿の前をすぎていくと、
高台にりっぱなお寺が見えた。
浄土宗、芳泉寺は、かつて、真田信之の菩提寺で、
正室小松姫と、信之のあとに城主となった
仙石家の墓がある。
本堂の仏さまに手を合わせ、
小松姫と仙石様の墓に手を合わせ、
上田の町に大きな災害が起きぬよう、
よくよくお願いをした。
学校帰りの、にぎやかな子供たちと
すれちがいながら、
北国街道から城跡公園に行くと、
お堀に櫓に城門が、豊かな緑に包まれていた。
気が定まらぬとき、ひょいと足を運べばほっとする。
上田の町はそんな拠りどころになっている。
陽がかたむいて、風もすこし涼しくなれば、
さて、一献をどこでいたしましょう。
気もそぞろになるのだった。

朝、ぶらりと散歩に出ると、
里山や並木の色合いが、
新緑から、日ごと深くなっている。
コロナ騒ぎが収まらず、知らずのうちに
気が滅入ていたのか、今年の緑の鮮やかさは、
ことさら気持ちに染み入るのだった。
休日、しなの鉄道に揺られて、上田へ出かけた。
昼めしどき、中華料理の檸檬に行ったら、
あいにく、この日は定休日でふられた。
それではと、久しぶりに福昇亭の暖簾をくぐり、
名物の焼きそばをつまみに、
ビールでのどを潤した。
となりのテーブルに座ったカップルは、
聞こえてくる会話から、
上田に住んでいる彼女に、
県外から彼氏が会いに来たらしい。
焼きそばを食べながら、
ほんとだ、これ美味しいねえと
感心する彼氏に、
美味しいでしょうと、彼女がニコニコ
頷いている。
愛する人に、地元の自慢の味を披露する姿が、
なんとも微笑ましいことだった。
腹ごなしに、ひと気のない裏通りを
あてもなく歩いていけば、
古い家屋に、
やっているのかいないのかわからぬ商売家。
上田の町なかは、
そこかしこに取り残された風情があって、
妙に落ち着く。
北国街道を横切って、矢出沢川に沿って
遊歩道を進んでいく。
明るくひびく川音に、道沿いの緑が地よく、
のどかな気分に満たされる。
青果市場の前から引き返して、
玉姫殿の前をすぎていくと、
高台にりっぱなお寺が見えた。
浄土宗、芳泉寺は、かつて、真田信之の菩提寺で、
正室小松姫と、信之のあとに城主となった
仙石家の墓がある。
本堂の仏さまに手を合わせ、
小松姫と仙石様の墓に手を合わせ、
上田の町に大きな災害が起きぬよう、
よくよくお願いをした。
学校帰りの、にぎやかな子供たちと
すれちがいながら、
北国街道から城跡公園に行くと、
お堀に櫓に城門が、豊かな緑に包まれていた。
気が定まらぬとき、ひょいと足を運べばほっとする。
上田の町はそんな拠りどころになっている。
陽がかたむいて、風もすこし涼しくなれば、
さて、一献をどこでいたしましょう。
気もそぞろになるのだった。