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東京日和

2014年07月17日

 へこりと at 18:03 | Comments(0)
文月 六

毎年七月になると、
住んでいる東之門町の、青年部で旅行に出かける。
青年部といっても青年の姿など見当たらない、
すっかり、しょぼいおじさんたちの集まりになっている。
このたびは東京見物と成り、東京大学へ出かけた。
銀杏並木の通りを歩いていけば、
趣きのある校舎が建っている。
昔、学生たちが立てこもっていた安田講堂は、
大がかりな修理の真っ最中で、青いシートに覆われていた。
東京には、品ぞろえの好い酒屋が多い。
酒好きの身は、
こういう機会に、ふだん飲めない銘柄を求めたい。
タクシーに乗って番地を告げる。
ほそい坂道を入り込んだ住宅街の、
こんなところにという場所に、伊勢五酒店さんがあった。
冷蔵庫の中を覗けば、名の知れた銘酒に交じって、
長野の銘柄もいくつかあってうれしい。
福島と秋田と奈良の酒を買い、谷中へむかった。
谷中銀座は、せまい通りにずらっと店が並んでいる。
酒屋の店先でエビスの生を買い、
肉屋の店先でコロッケを買う。
飲み食いしながら歩いていけば、
住み心地の好さそうな風情がある。
築地の寿司屋で昼飯を済ませたら、銀座をぶらつく。
昼間の酒に気だるくなって、
通りがかりの床屋でひと休みと決めた。
日ごろ、鏡を見ながら髪を刈っている。
客として店に入るのはひさしぶりのことだった。
シャンプーして、短く刈って、マッサージをしてもらう。
散髪をするひとときは、なるほど癒しの時間と自覚した。
午後四時、和光の前に集合してタクシーに乗り込む。
神田明神にお参りをして、今宵の宴へと、
すき焼きのいし橋さんにおじゃました。
年季の入った構えの店に入り、座敷に通されれば、
脇に置かれた氷のかたまりが涼をさそう。
昼間の寿司もこなれていないのに、
上等な肉の旨さと、勧め上手な仲居さんの接待で、
すっかりたいらげた。くるしい腹をさすりながら、
ごちそうさまでしたと降りていけば、
火打石を叩いて女将さんが見送ってくれた。
好く食べて好く飲んで、粗食つづきの毎日に、
ぽっかりぜいたくな一日をすごしたのだった。

東京日和



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