マナーをわすれず
2012年06月29日
へこりと at 11:13 | Comments(0)
水無月 八
蕎麦屋でビールを飲んでいたらおおきな声がひびく。
いいかげんにしなさい!おじいちゃんの前で!
振り向けば、お父さんが娘の携帯電話を取り上げていた。
長野に住んでいるお父さん家族のところへ、
遠路はるばるおじいちゃんが訪ねてきた。
善光寺にお参りをして、お昼を蕎麦屋でと来たものの、
ずっと携帯電話をいじってばかりで、
おじいちゃんと話もしようとしない娘の態度に
お父さんの怒りが爆発したのだった。
こんこんと怒られて、娘は顔を真っ赤にしてうつむいて、
おじいちゃんとお母さんは、困った顔をしてまあまあと
お父さんをなだめている。
そんなやりとり眺めながら、他人ごとではないなあと
うしろめたい気持ちになった。
使い始める前、仕事帰りの友だちがうちへ立ち寄ることがあった。
酌み交わしている最中、付き合っていた彼女から電話やメールがくるたびに
いちいち携帯電話を開くから、
話のコシを折られていらっとしたことがあった。
ところがいざ使い始めてみれば、ほとほと失礼なことばかりを繰り返している。
友だちと一緒のときはもちろんのこと、目上の方との一席のときも
目の前で覗くこと常になっている。
貴重な宴のひとときは、うつつを抜かさず目の前の人に向き合うこと。
親しさに甘え、当たり前のマナーをおろそかにしていたのは
なさけのないことだった。
酔っておそい時間に電話をかけたり、
ひどいときは、飲みに来いと呼び出したくせに、かけつけてきたら、
こちらはすでにカウンターで夢の中ということもあったから
申しわけのないことをしたとはずかしい。
便利さにかまけて、ひとりのひととき人さまとのひととき
いい歳をして、落ち着きなくさぬよう気をつけたい。
年老いた親に、なにかあったときにすぐに連絡がつくように
携帯電話を持たせている。
それなのに、外出するたびに家に置いていってしまうのは
困りごとなのだった。

蕎麦屋でビールを飲んでいたらおおきな声がひびく。
いいかげんにしなさい!おじいちゃんの前で!
振り向けば、お父さんが娘の携帯電話を取り上げていた。
長野に住んでいるお父さん家族のところへ、
遠路はるばるおじいちゃんが訪ねてきた。
善光寺にお参りをして、お昼を蕎麦屋でと来たものの、
ずっと携帯電話をいじってばかりで、
おじいちゃんと話もしようとしない娘の態度に
お父さんの怒りが爆発したのだった。
こんこんと怒られて、娘は顔を真っ赤にしてうつむいて、
おじいちゃんとお母さんは、困った顔をしてまあまあと
お父さんをなだめている。
そんなやりとり眺めながら、他人ごとではないなあと
うしろめたい気持ちになった。
使い始める前、仕事帰りの友だちがうちへ立ち寄ることがあった。
酌み交わしている最中、付き合っていた彼女から電話やメールがくるたびに
いちいち携帯電話を開くから、
話のコシを折られていらっとしたことがあった。
ところがいざ使い始めてみれば、ほとほと失礼なことばかりを繰り返している。
友だちと一緒のときはもちろんのこと、目上の方との一席のときも
目の前で覗くこと常になっている。
貴重な宴のひとときは、うつつを抜かさず目の前の人に向き合うこと。
親しさに甘え、当たり前のマナーをおろそかにしていたのは
なさけのないことだった。
酔っておそい時間に電話をかけたり、
ひどいときは、飲みに来いと呼び出したくせに、かけつけてきたら、
こちらはすでにカウンターで夢の中ということもあったから
申しわけのないことをしたとはずかしい。
便利さにかまけて、ひとりのひととき人さまとのひととき
いい歳をして、落ち着きなくさぬよう気をつけたい。
年老いた親に、なにかあったときにすぐに連絡がつくように
携帯電話を持たせている。
それなのに、外出するたびに家に置いていってしまうのは
困りごとなのだった。
