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能登の酒を

2024年09月03日

 へこりと at 08:57 | Comments(0)

長月 1

毎晩酒を酌んでいる。
仕事を終えたら二階の自室に上がり、ひと風呂浴びたら、
缶ビールを飲みながらつまみを作る。
作るといっても、野菜や肉を切って焼くか煮るだけで、
手の込んだ料理など作ったためしがない。この夏も畑仕事を
しているかたから、きゅうりと茄子とトマトを頂いて、
延々とそればかり食べていた。まともな栄養を取らぬ身に
連日の酷暑が効いて、へとへとに暮らしていたのだった。
いつもビールのあとは茶の間で延々と日本酒を酌み、
ハイボールか焼酎を二、三倍で締めているのに、この暑さに、
さっぱりきりっと、焼酎のロックの杯を重ねる日が多くなり、
日本酒は締めに一、二杯の日を続けていた。
冷たい酒ばかりがぶがぶ飲んでいるから、夏になると、
ただでさえひ弱な胃腸の調子がますます悪くなるのだった。
晩酌の焼酎は、宮崎の柳田酒造さんの「駒」という銘柄を
好んで飲んでいる。さっぱりとした柑橘系の旨味が有って、
飲み飽きしない。飲み飽きしないから飲みすぎて、
自宅で飲んでいるのに、ときどき記憶をなくしているから
始末が悪い。
ひと月に何度か外飲みに出かけることがある。
なんとなく気持ちを持て余したり、旨い肴で一杯やりたく
なったときは、いそいそと薄暮の町へ出かけている。
この歳になって仕事の量が減り、昔に比べて売り上げも
ずいぶん少なくなった。今年から常時飲みに行く店は、特に
付き合いの深い四軒だけにしたのだった。
先日、そんな贔屓の店のご主人が北陸に旅行に行って、
能登の酒を買ってきてくださった。数馬酒造さんの「竹葉」。
元日の地震ででかい被害を受けたお蔵さんだった。
造りの忙しいさなか、酒蔵の建屋が全壊し、造りが続けられ
なくなった。
県内外の他のお蔵さんにもろみを絞ってもらったり、
蔵の酒米を預けて作ってもらったりしながら、造りの再開を
目指していた。頂いた酒瓶の製造年月日を見たら、今年の
五月になっていて、かろうじて無事だったタンクの酒と
察しがついた。石川県の日本酒は、総じて酸と旨味の幅が
厚い印象が有る。海に面した県だけど、刺身というよりも、
味が濃い目の煮物や煮つけに合う味だった。
「竹葉」も利いてみたら、酸と辛めの旨味のやや強めな味
だった。能登地方では、まだ復旧の見通せないところもあると
聞く。
酌みながら思いを馳せたことだった。

酒酌むや炎暑の能登に思い馳せ。

能登の酒を




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