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親の気持ちが

2024年02月23日

 へこりと at 08:31 | Comments(0)

如月 6

二か月にいちど、暮らしの手帖を定期購読している。
今のようにインターネットのなかった昔、衣食住に
関する貴重な情報源として、多くの女性に支持されて
いた雑誌だった。
今でも余計な広告は載せず、暮らしに関わるいろいろな
記事が丁寧に載っている。
特集の中に、毎回全国の本屋の店員さんが、ひとつの
テーマに添ってお薦めの本を紹介する頁が有る。
このたびは手紙にまつわるお薦めの本ということで、
谷川史子さんという漫画家の「手紙」という作品を
紹介しているかたがいた。
主人公の素子は、引越しをしたばかりの部屋に届いた
前の住人あての、母からの手紙をうっかり読んで
しまう。つい出来心で、息子のふりをして返事を出した
ところ返信が来て、見知らぬお母さんとの文通が
始まった。一方、実の母親といえば毎日電話をかけて
きて、小言を言ったりいらぬ世話を焼いたりで、素子も
うんざりしていた。そんな中、優しそうなお母さんとの
文通に気持ちが癒されるのだった。
そんなあらすじを読んだら、興味がわいた。
アマゾンを開いて新品を買おうとしたら、値段が
五千円を超えていてぶったまげた。2009年の作品で、
十五年の月日が経っている。プレミアム価格になっちゃ
ったのか、コミック一冊に、さすがにその値段は出せない。
バリューブックスという店で、中古の品を見つけてぽちっ
とした。
四十頁ほどの短編で、温かな気持ちになる好い作品だった。
漫画を読んでうるっときたのは、海街diary以来だった。
二月の初日、介護施設に暮らす母と面会をした。
面会日は、月曜日と木曜日で時間は十五分ほど。
施設では以前コロナの集団感染が出ているから、
相変わらず面会に規制がかかっているのだった。
職員さんに車いすを押されて来た母に会うと、嬉しそうな
笑顔を見せる。会うたびに決まって、体に気をつけるんだよ、
飲み過ぎないようにと、何度も何度も言ってくる。
子供が元気でいることがなによりなのだと、
老いた親の気持ちが伝わってきて、しみじみとありがたい
のだった。
上田市のぼろいマンションに別宅を持っていて、いちど
前の住人あてのはがきが届いたことがある。市役所からの
お金の督促状だった。もうここには住んでいませんよ。
ひと言添えて、速やかに送り返したのだった。

春きざす母との遠出もうなくて。

親の気持ちが



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