ほどほど、なかなか

へこりと

2012年01月20日 12:47

睦月 六

久しぶりに酒を飲まない日をつづけた。
新年会がつづいた。
連夜の飲み会とわかっているならば
ひかえめに切り上げればよいものを、
場の楽しさに杯を重ね、酩酊して帰るはめになる。
家にたどり着くまでは、酔っていても気が張っている。
玄関の戸を開ければ安心感に気が抜けて
布団までたどりつけず、茶の間のストーブをつけたまま
眠りこけてしまう。
そんな日をくりかえしていたら、疲れもとれず
おまけにストーブに近づきすぎて、腕をやけどした。
自分をいたわることしなければと反省をしている。
酒を飲まないと眠りが浅く変な夢を見る。
双子の姉妹の殺し屋に拳銃で撃たれながら
追われている夢を見た。
ぜんぜん意味がわからない。
一月、仕事がそんなにいそがしくないと思っていたら、
朝から次から次へとお客さんがやって来る夢を見た。
仕事場の外まで人があふれ、
手が足りず、蕎麦屋の元屋の店長に
パーマを巻いてもらっていた。
目が覚めて、夢とはいえずいぶん畑ちがいの仕事を
させてしまったと申しわけがない。
犬の着ぐるみを着て町を歩いている夢を見たことがある。
むこうから大きな犬がやってきて、
飛びかかるな、飛びかかるな、飛びかかるなとびくびくしていたら
牙をむいて跳びかかってきて、
うわあっと絶叫をあげて跳ね起きた。
ほんとに夢でよかったものの、朝から疲労こんぱいした。
ついこの間は、向かいの岸さんのお宅の松の木に
まわし姿のお相撲さんが五、六人ぶら下がっている夢だった。
枝が折れなくてよかったが、ちょっと気持ちがわるかった。
日ごろどんな心持ちでいれば、こんな夢を見るのかわからない。
気持ちよく酔ったときはそんなこともないから
燗酒の温かさに、心身いやされて熟睡しているとわかる。
仕事仲間の友だちが訪ねてきた。
さえない顔をしていると思ったら、
夕べ飲みすぎて二日酔いだという。
こんなに具合のわるそうな顔を見たのは、久しぶりのことだった。
さんざん経験した身は、いたいほどつらさがよくわかる。
ほどほど加減というのがときどきむずかしい。
いや、我が身の場合、毎日むずかしい。