腰痛日和
文月 6
馴染みの飲み屋へ出かけたら、
女将のりさちゃんが、ぎっくり腰をやっちゃってという。
腰に負担のかかるような、
太った体格でもないのに、
運動不足のせいだねえとちゃちゃを入れたら、
診てもらった整体師の友だちに、
腰ががちがちだよ~と言われたという。
翌朝、いつものように布団から出ようとしたら、
腰の両脇に重たい痛みがある。
長らく腰痛持ちの身で、
ふだんは生活に差し支えない程度なのに、
ときどき思い出したように、痛みが増すときがある。
それにしても、この朝の痛みは、
半端じゃない。
りさちゃんの心配をしている場合ではないぞ。
ぐ~っと圧迫されてるような痛みで、
なんとか仕事場に就いたものの、
立っているのもやっとのありさまだった。
こりゃだめだと午前で仕事を終いにして、
午後はずっと横になっていた。
夕方、整骨院を営む友だちに診てもらうと、
腰から太ももにかけての筋肉が、
かなり張っているという。
じっくりと腰に針を打ってもらい、
指圧でほぐしてもらった。
翌朝、おそるおそる起きてみたら、
だいぶ痛みがなくなっていてほっとする。
歳をかさねるごとに、
まめな体の管理が大事になってくるのだった。
仕事柄、中腰になったり腰をかがめたりするけれど、
たいして忙しいわけではない。
どきどきと、腰に負担をかけるような色恋ごとは、
もう、すっかり縁がない。
痛みの原因と思い当たるのは、
毎朝の、
ノルディックウォーキングくらいなものだった。
この頃知人に会うと、
痩せました?と聞かれることがある。
ストックを突きながら歩いているから、
延々、肩や肩甲骨や鎖骨を動かしている。
肩回りの肉が取れて、
すっきり見えるせいかと思い当たる。
ところが、ノルディックウォーキングをつづけると、
おなかの脂肪も取れると聞いていたのに、
そちらのほうはさっぱり効き目がない。
毎朝歩いてカロリーを消費しても、
夕方になれば、それ以上のビールを腹に収めている。
腹がへこむわけがないのだった。
そんなぽっこり腹を支えるために、
日夜、腰に負担をかけているのだなあ。
すんなり合点がいった次第だった。