菜の花公園へ
皐月 1
飯山の菜の花が、見ごろを迎えたという。
黄金週間の初日、出かけたのだった。
花の名所はいろいろあれど、
毎年ここは外せないという場所が有る。
どうやら我が身だけではないようで、
写真の師匠の友だちは、今年も、高山村の桜を撮りに、
南の村の友だちは、今年も早朝、
高遠城址公園の桜を愛でに行ったという。
桜のいちばん気に入りは、上田城跡公園で、
今年も早くから楽しみにしていたのに、
ちょうど満開になった頃、よんどころない用事に追われ、
足を運べなかった。
ものたりない気分で、桜の季節を終えてしまった。
飯山の菜の花公園を初めて訪れたのは、
25年ほど前のことだった。
その頃はまだ人もまばらで、静かなものだった。
今ではすっかり有名になって、
連休中は、市街地まで渋滞するありさまだった。
混雑を避けて、まだ暗いうちから車を飛ばせば、
ちょうど公園に着く頃に、空が明るくなってきた。
公園の上空には、今年も鯉のぼりが揺れている。
みっちりと満ちた菜の花の向こうには、
やや霞たつ気配の中、のどかな千曲川の流れが有る。
いつまでも眺めていたい好い景色だった。
花畑に立札が立っていて、
この畑は、私たちが菜の花の種をまきました。
飯山市立東小学校 平成29年度卒業生 在校2年生。
笑顔の子供たちの写真が載っている。
健気な子供の笑顔に鼻の奥がつんとして、
菜の花の景色が、より染み入ってくるのだった。
帰り道、北竜湖へまわったら、
こちらの菜の花はまだ早かった。
池のまわりの緑が、深く浅く色づいていた。
北信濃の、黄色鮮やかな菜の花を堪能したら、
気持ちも、緑の季節へと切り替わるのだった。