一年が動きだして
睦月 2
正月3ヶ日がすぎて、成人式の連休も終わった。
初詣でのお客でごった返していた善光寺にも、
いつもの落ち着きが戻ってきたのだった。
連日天気予報では、雪のマークが見られるものの、
長野市街に大雪が降ることもない。
冬の前に買った新しい雪かきも、まだ2回使ったきりだった。
労力を消費しなくて良いものの、
冬らしくない景色はすこしさびしい。
適当に降って、風情を醸し出してくれないかと、
都合のいいことを思っているのだった。
仕事始めの朝、上松の昌禅寺まで散歩をした。
前日に降った雪も止んで、空気が凛とつめたい。
城山動物園の前をすぎて、城山団地の、
友だち夫婦のお宅の前を過ぎようとしたら、
がらっと窓が開いて、あらっ、あれっと目が合った。
玄関先で、今年もよろしくお願いしますと挨拶を交わした。
湯谷団地の坂を上がって昌禅寺に着けば、
広い境内は白く雪に覆われて、
足あとをつけるのもためらわれる静けさだった。
ひと回り眺めてから、坂道を下って行けば、
白い町なみを覆う曇天の空が、すこし明るくなってきた。
長野高校の五差路ではすでに渋滞が始まって、
みなさん、新しい1年に動きだしているのだった。
この年も、日々の暮らしに不安はあるが、
先のことは、成るようにしか成らない。
日々是好日。
まずはぽつぽつお誘いかかった新年会で、
明るく酌み交わしたいのだった。