草津温泉まで

へこりと

2017年05月16日 10:52

皐月 3

五月上旬、気がかりごとだった用事が済んだ。
気分もひと区切りと、草津温泉まで出かけた。
友だちのアクセラに同乗して山道を抜けていくと、
濃く薄く、里山の緑がまぶしい。
1年半前に、友だちふたりが草津へ引っ越した。
ひとりは宿を、もうひとりは蕎麦屋を営んでいて、
以来、草津の地と湯が身近になったのだった。
温泉町のせまい通りを抜けていくと、
日曜日の昼どきに、
名の知れた蕎麦屋では行列ができている。
宿に車を置いたらさっそくひと風呂と、
西の河原温泉へと向かう。
片岡鶴太郎美術館の前を過ぎ、
なだらかな坂道を上がっていくと、広い露天風呂にたどり着く。
草津の外湯はどこも熱すぎて身を浸すのに難儀をする。
ここの湯は、熱さの加減も良く、
ゆっくりじんわりと汗を流すことができた。
湯を出たら、歩いてじきの、蕎麦 かないへと行く。
ビールと日本酒を酌み交わし、細打ちの旨い蕎麦を食べた。
宿に戻ってまた酌み交わし、
夜は寿司屋と中華料理屋をはしごして、
また宿に戻って酌み交わし、そのままつぶれた。
翌朝の早朝散歩に出たら、霧雨が舞っていて寒い。
あちこちの路地をうろうろして湯畑の前に出たら、
目の前の御座乃湯で、酔いざましの湯に浸かった。
土産の温泉まんじゅうと佃煮を買い、
旨いと評判のカレー屋でランチをして、
ほとほとゆるいひとときを過ごして帰ってきた。
そこかしこ、独りで出歩くのが苦にならない。
それでも、気の置けない仲間とときどき出かけると、
しんみりと楽しい。
だらしのない性分を受け入れてくれる、
年下の友だちのおかげと感謝しているのだった。