進歩のないまま
師走 一
師走になり、あとひと月の午の年となる。
朝からさっぱり晴れた日は、
冴えばえとした空気に気持ちが好い。
初雪ももうすぐのことと、空を眺めている。
仕事場と住まいの大掃除を、すこしづつ進めている。
一日一か所、まとめてやるよりも、丁寧に磨けるのが好い。
手描きのカレンダーを、親しいかたにさし上げている。
いつも際になってあわてて作っているから、
今年は秋のうちから手掛けて、早めに仕上げた。
仕事の合間に、年賀状も書きはじめた。
毎年、知り合いの印刷屋さんに注文を出していた。
ところが、しばらく縁遠くなりますと、
お詫びのメールが届いたのだった。
縁遠くなるのに注文を出すのは、
返って恐縮させることになる。
思案してこのたびは、近所に暮らす友だちの、
プリンターの世話になった。
一年の終いの用事をしながら思い出せば、
何日も、車が立ち往生した大雪に、
家を軽々こわした土石流に、
たくさんの犠牲者を出した御嶽山の噴火に、
今回の地震と、命にかかわる災害がつづいた。
気楽に日々を過ごせる有り難さを、
あらためて感じたのだった。それなのに、
今年も、浮かれた暮らしぶりだったとため息が出る。
連夜の不摂生で散財をし過ぎたり、
慣れと勘ちがいと思い込みで、
人の絡みで、いらぬことを言いすぎた。
ぽちぽちと、忘年会の誘いも入ってきた。
せめて締めの宴のときだけは、好意の縁のかたがたと、
腰の据わったひととき過ごすよう、肝に命じるのだった。